アカハネ通信

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 社会人野球の第11回北信越クラブカップ県大会が27、28日と佐久総合運動公園野球場で行われ、千曲川クラブは1回戦で上田倶楽部を12-0の7回コールドで圧倒、佐久コスモスターズとの決勝も21-3の7回コールドで大勝した。第1代表で第1次予選を通過し、敗者復活戦を勝ち抜いた第2代表の佐久コスモスターズとともに、10月18、19日と富山県で開催される本大会に出場し、来年の全日本クラブ選手権北信越大会のシード権獲得を目指す。

 

▽1回戦

千曲川ク 12-0 上田倶

 ▽決勝

千曲川ク 21-3 佐久コスモスターズ

 

 第49回全日本クラブ野球選手権は13日、愛媛県松山市の坊ちゃんスタジアムほかで1回戦が行われ、6大会連続出場の千曲川ク(北信越・小諸市)は1-4と全足利ク(関東・栃木)に敗れた。

 ▽1回戦

全足利ク

  011 101 000-4

  000 000 010-1

千曲川ク

【足】斎藤、山本、岩崎-立石

【千】和田、三石、本多、井崎、井関-永田皓

 

 2回から小刻みに失点を重ねて後手に回ると、ほぼ毎回あった好機を生かせず押し切られた。守っては経験を積ませるべく送り出した期待の若手右腕コンビ、先発の2年目・和田、2番手の新人・三石がともに3㌄を投げて2失点ずつ。「つなぎ」重視にシフトした打線は先頭打者が5度出塁し相手を上回る11安打を放ったものの、代打・木下の犠飛で得た8回の1点のみ。出場は3大会ぶりながら40度目出場で11度もの優勝を誇るクラブの雄に屈し、昨年に続いて初戦敗退。平林監督は「あと一本ですね。その差です。力負けです」と悔しがった。

 10度目の大舞台は初日で終了。だが、今季の真剣勝負はまだ終わらない。27、28日には北信越クラブカップ県予選(佐久)、突破すれば10月下旬に同本大会(富山)が待ち受ける。北信越王座に就けば、来季のクラブ選手権1次予選が免除されるだけに、しっかり勝ち切ることが求められる。「緩めずに行こうぜ」。平林監督はミーティングで苦杯を喫したナインに呼びかけた。雪辱を期す節目の50回目のクラブ選手権へ、落ち込んでいる暇はない。

(スポーツライター・高地浩志)

 

10度目の舞台に挑む千曲川ク

 13日に愛媛県松山市ほかで開幕する第49回全日本クラブ野球選手権に千曲川ク(小諸市)が6大会連続で出場する。16チームが参加する4日間のトーナメントで目指すのは、過去2度の準優勝を上回る初の頂点。優勝経験を持つ難敵が待ち受ける序盤戦を突破して勢いに乗れるかがポイントとなる。

 1回戦の全足利ク(栃木)は3大会ぶり40度目の出場で11度の優勝を誇るクラブチームの雄。21年の決勝で対戦し2-3と惜しくも敗れている。今季は5月のJABA新潟大会で顔を合わせ、初回に失った2点を返せず、0-2と敗れた。雪辱を果たせれば次の準々決勝は、大和高田ク(奈良)との対戦が濃厚。11大会連続23度目の出場で5度優勝している強豪だが、23年の準々決勝では2-1と倒している。

 苦い敗戦を肥やしに磨いてきた戦い方で勝ち抜きたい。ターニングポイントとなったのが6月1日の信越クとの都市対抗1次予選県第1代表決定戦。序盤から投手陣が複数失点を重ねると打線も沈黙し、0-16の7回コールドで大敗を喫した。4週間後の都市対抗2次予選では、1回戦で8-9と敗れたもののIMF・BANDITS富山と延長10回タイブレークの激闘を演じ、平林監督は「全然別のチーム」とナインの変化を認めた。

 昨年の中軸が抜けた打線はパンチ力がなくなった。だが、関、鈴木、圀府寺、花岡、長島と続く今年の打線には走力とコンタクト力があった。屈辱的スコアに「本気」となったナインは、ストロングポイントを生かし、とにかく走者を先に進めることに意識を統一。バント、盗塁、エンドランを絡めながら1点ずつ重ねるスタイルに活路を見出した。8月9、14日のクラブ選手権2次予選では、低めにボールを集める和田、三石、本多ら投手陣ともかみ合い、3戦合計34得点1失点で危なげなく10度目の代表切符をつかみ獲った。

 平林監督は「仕上がりはいいです。それぞれがそれなりに仕事をしてくれれば。一戦一戦行くしかない」と目の前の戦いに集中を期す。故障者続出で手薄さを増した内野陣に不安要素は残るが、精度を上げてきた25年のスタイルで、覇者に与えられる日本選手権出場切符をつかむため野球王国愛媛で旋風を巻き起こす!

(スポーツライター・高地浩志)

つなぎの打線で勝負!