アカハネ通信

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24年1月、軽井沢町役場を訪問したSC軽井沢クの男女チーム

 

 9日、横浜市で開催されたカーリング日本選手権最終日の男子決勝でSC軽井沢クがロコ・ソラーレを7-5と下し、2年ぶりの頂点に立った。

 優勝しなければ1年後のミラノ・コルティナ冬季五輪への道が閉ざされる大勝負。平均年齢21・8歳と若い北海道・常呂のチームに序盤から押され、築いた好機もダブルテークアウトを連発されて我慢の展開となったが、息の合った石の運びから軽井沢中カーリング部出身のフォース柳沢李空(23)の好ショットで粘り強くしのぎ続けた。第7エンドに初めての複数得点となる2点を奪って5-5と追いつくと、不利な先攻の第9エンドに1点を入れ6―5とリード。先攻のまま迎えた最終第10エンドも流れを渡さず有利な形をつくって重圧をかけ続けると、メジャー計測の末にもう1点を追加した。最後の一投、しかも数センチ差で勝敗が決まる、これぞカーリングの大熱戦を制して王座奪還。夢舞台への望みをつないだ4人の男たちは涙しながら叫び抱き合って喜びを爆発させた。

 2018年平昌五輪で8位入賞の歴史を持つ。だが、日本男子20年ぶり五輪出場を果たした後、チームは解散状態となり、ただ一人残ったサード山口剛史(40)を軸に再出発。教員を辞めて夢にかけたリード小泉聡(37)、下部組織出身のセカンド山本遵(18)を合わせた現在の顔ぶれに固まると22、23年に日本一。3連覇を狙った前回は準優勝に終わると、今季はなかなか調子が上がらなかったが、司令塔役のスキップを柳沢から山口に変える思い切った策で柳沢の負担が減り、結束度もアップ。昨年末の軽井沢国際準優勝で弾みをつけると、初の首都圏&アリーナ会場、2000人の歓声に包まれた横浜BUNTAIで主役となった。

 山口は「みんなを、自分を信じてやろうと思っていた。それができた。すごいチームになった。ファイヤーしました」と絶叫した。次なる戦いは3月末、日本の五輪切符獲得に挑む世界選手権(カナダ)。さらに9月、コンサドーレとの一騎打ちとなった日本代表決定戦が待ち受ける。98年長野五輪でカーリング会場となった軽井沢で根付いた「氷上のチェス」。申し子たちが集うSC軽井沢クは女子、混合も敵地・北海道で日の丸をつかみにいく。

横打監督を先頭に入場する長野東の部員たち

 昨年12月22日の全国高校駅伝(京都市)の女子で2年ぶり2度目の全国制覇を飾った長野東の優勝祝賀会が26日、長野市内で行われた。男子で2連覇を果たした佐久長聖と県初の男女同時優勝を成し遂げ、全国に「駅伝王国長野」の名を知らしめた国内最速の公立校。来賓、東京五輪代表・萩谷楓らOG、県内外の競技関係者、練習拠点の河川敷応援団、家族、同窓会ら約230人が集まり、1区の真柴愛里(2年)から一度も首位を譲らない完全優勝を盛大に祝った。

 阿部守一県知事、荻原健司長野市長の祝辞の後、横打史雄監督があいさつ。「(大会前に)本人たちにどこを走りたいか聞くと、1から4区はイメージしたとおりだった」と明かし、「部員11人がそれぞれの役割を全うして素晴らしい駅伝を見せてくれて感動した。(関係者から)僅差の完全優勝はなかなかないと言われた」と高い意識で栄冠をつかんだ部員たちを絶賛。さらに「4日前に新チームが来年度の目標を、(全国)優勝したい、と言ってきた。連覇と来るかなと思ったがそっちの方がいいな。今年は今年のチーム」と、一新したチームで日本一を目指すことを宣言。「私自身も現状維持じゃ足もとをすくわれる。全員駅伝で挑戦していきたい」とし、留学生との対決となる3区にエース真柴を充てるプランも披露した。

 新主将には西陣織のゴールテープを切った田畑陽菜(2年)が就任。「3年生は退寮し、1、2年生の生活が始まる」。次なる大きな夢に向かって、タスキは託された。まずターゲットとなるのが2月16日の西脇多可新人高校駅伝(兵庫)。ニュー長野東が走り出す。

盛大に行われた優勝祝賀会

 

互いに健闘を誓い合う4指揮官。左から信濃・柳沢監督とJABA選抜・辻監督、西武・青木コーチと松本大・清野監督

 県野球協会は23日、県庁で3月に開催する「第4回県知事杯争奪プロ・アマドリームトーナメント大会」の会見を行った。県内を拠点に活動する社会人、学生、独立リーグのチームが所属連盟の垣根を越えて手を携え、信州に球春到来を告げる県知事杯を懸けたタイトル戦。舞台は2年ぶりに長野オリンピックスタジアムに戻り、新たにNPBから西武3軍が参戦、これまで信越クと千曲川クが出場していた社会人は加盟6チームから選抜された「JABA選抜」として登場し、3連覇に挑む松本大、独立リーグ日本一・BC信濃とのトーナメントで野球の魅力を発信する。

記者発表する県野球協会役員ら。左から赤羽大会実行委員長、赤尾大会長、西武・青木コーチ

 日程と組み合わせが発表され、3月29日が午前10時からBC信濃対JABA選抜、西武3軍対松本大の1回戦(準決勝)2試合、30日は午前10時10分から決勝(3位決定戦は中野市営球場で午前10時から)が行われる。

 参加4チームの監督も勢ぞろい。初戦は奇しくもかつて同じユニホームをまとった同士の顔合わせとなり、発言にも力がこもった。

 第1試合は松商学園の扇の要を守った同士。2学年後輩のJABA選抜・辻利行監督は「独立日本一とやれるのは楽しみ。(相手監督は)松商の大先輩。大変かわいがってもらった。少しでも焦らせたい」と挑戦者として臨む意向。先輩の信濃・柳沢裕一監督は「目標は優勝の一択です。開幕1週間前の大事な試合になる」とし、第1回大会で辻監督率いる信越クを倒すなど相性は良く「(辻監督には)負けてない。先輩の面目を保てるかな」と意気込んだ。

 第2試合はBC新潟で5年間一緒にプレーした仲。西武3軍の青木智史総合コーチは「若手中心なので投打とも積極的に攻めていきたい。優勝を全力で獲りにいきます。スポーツ選手はかっこいいんだ、とシンプルに感じて欲しい。大会後にライオンズファンを一人でも多く増やしたい」と結果を求めながらプロの力を披露するつもり。松本大・清野友二監督は「尊敬している方。ディフェンスを中心にした野球で少しでも一矢報いるゲームをしたい」と自分たちのスタイルで真っ向勝負を誓い、注目の選手として挙げた更級農出身の新4年生、宮坂魁投手の起用を予告した。

 入場無料。今回から試合のスピードアップを図るためピッチクロックを導入。決勝戦終了後、決勝進出チームによる学童対象の野球教室も予定されている。