社会人野球のJABA長野大会は2日目の24日、佐久総合運動公園野球場ほかで1次リーグが行われ、Cブロックの信越ク(長野市)は1―4で三菱重工East(神奈川)に敗れて2連敗となり、敗退が決まった。
▽Cブロック
信越ク(2敗)
000 000 100―1
000 140 00X―4
三菱重工East(2勝)
(信)酒井大、佐渡―原
(三)川和田、長島、池内、畠中、野中―対馬、友田
昨夏の都市対抗王者の壁は厚かった。信越クは長短14安打を浴びながらも酒井大輝、佐渡俊太の両左腕が粘って4失点に抑えたが、打線は5人が継投してきた相手投手陣から7安打を放ち4度得点圏に進めたが力負け。7回、左中間三塁打で出塁した中道大波を小池充の右犠飛で還した1点だけに終わり、25日のロキテクノ富山戦を残し、今大会での日本選手権への道が途絶えた。
今季から主将を務める山崎慎ノ介は「きのうはやってきたことを体現できなかった。きょうは日本一の相手に同じ土俵で勝負した結果。春先から速い球を想定して練習してきたが足りなかった」。初戦の硬さもあって持てる力を出せなった前日のYBSホールディングス(兵庫)戦を反省しファイティングポーズは取ったものの、最速150㌔の速球主体で押し込んできた相手に屈し、力不足を痛感した様子。ただ、酒井仁汰監督は主砲の百目鬼が引退したこともあり、シーズン序盤でまだ対抗できないのは織り込み済み。敢えて1,2年目の若手を打線の上位に並べて公式戦でしか味わえない苦い経験をさせている。とはいえ、地元開催の長野大会を全敗で終わることは避けたいところ。しかも最終戦は同じ北信越地区の相手だけに勝つ意味は大きい。
2年目の山崎は「もう一回しっかり勝ちに行く。嫌な気持ちで(5月の)都市対抗予選に入りたくない。ひとりひとりが責任を持って打席に入らないと」と闘志をかき立てる。2年目は三塁コーチャーズボックスから攻撃を見守る酒井監督は「彼らの意地にかけます」と語った。
(スポーツライター・高地浩志)