第96回都市対抗野球第2次予選北信越大会第2日は27日、長野オリンピックスタジアムで1回戦残り2試合が行われ、県第2代表・千曲川ク(小諸市)は延長10回の熱戦の末、IMF BANDITS富山(富山市)に8-9とサヨナラ負けした。県第3代表のFedEx(塩尻市)も4-7でロキテクノ富山(上市町)に敗れた。
▽1回戦
千曲川ク
003 400 100 0―8
204 010 001 1ⅹ―9
IMF BANDITS富山
(延長10回タイブレーク)
(千)和田、森井、井関、村松―永田皓
(I)水口、須田、岩崎、高根沢、五味―須藤、大川
🉀須藤(I)
初戦突破まであと2死だった。千曲川クは富山の企業チーム相手に3度リードを奪う健闘を見せたが逃げ切れなかった。9回1死から1点差を追いつかれて、タイブレークに突入。10回表の攻撃が3者凡退に終わると、その裏、4回からロングリリーフの井関が2球投げたところで足がけいれんして降板。救援した村松は犠打を決められ1死二、三塁とされると2番打者への初球が暴投となり、万事休した。
平林監督は「(1次予選とは)全然違うチーム。よくやりました。村松に悪いことをした」と3時間23分の激闘を振り返った。
西武入りした古賀らクリーンアップがそっくり抜け、今季はここまで苦しい試合が続いていた。得点力が落ちただけでなく、手薄になった内野陣からミスが出る悪循環。経験値の低い投手陣も踏ん張れず、6月1日の1次予選は決勝で信越クに0―16と大敗した。
だが、この日は、ズラリと並んだ俊足選手がストロングポイントを生かすべく機を見てプッシュバントやセーフティーバントなど小技も駆使。3点を奪った3回は打者9人、4点を奪った4回は打者10人を送るなど束になって食らいついた。5打数2安打1打点と気を吐いた5番・花岡は「とにかくランナーを進めていく。バントでもエンドランでも一人一人が打席で考えて。直前の練習試合からいい形になってきた。負けちゃったけど、今後に向けて見えた部分があった」と明かした。左膝負傷でベンチを外れた石渡から急きょ主将を託された3番・関本は4四球をもぎ取ってつなぎ役に徹した。「負けて悔しいけど、次につながる。みんなが本気になった」と手応えを口にした。
初の東京ドームへの道は閉ざされたが、初のクラブチーム日本一という次の目標がある。攻撃は今季のスタイルが見えた。適任者が見つからなかった三塁も内野経験のある圀府寺を外野からコンバートすると無難にこなし声も良く出ていた。あとはエース井関の負担を他の投手でどこまで減らせるか。8月上旬、6大会連続制覇の懸かるクラブ選手権北信越予選(富山)に向け、立ち止まっている時間はない。
(スポーツライター・高地浩志)
▽1回戦
FedEx
101 010 100―4
040 111 00X―7
ロキテクノ富山
(F)久留島、山登、杉内、金井-宮川
(ロ)飯塚、帯川、伊藤、佐藤―添田
🥎‥FedEx・森川監督 つなぎの攻撃は体現できた。攻撃陣は合格点。勝てなかったのは私の力不足。2回の4失点が痛かった。もっと戦えるチームになって、秋(日本選手権最終最終予選)に向け鍛え直したい。