2月9日まで横浜市で開催されたカーリング日本選手権の男子で2年ぶり11度目の優勝を飾ったSC軽井沢クのリード小泉聡、サード・スキップ山口剛史、フォース柳沢李空が20日、軽井沢町役場を訪問した。高校生のセカンド山本遵は欠席。
国内初のアリーナでの開催となった横浜BUNTAIでの戦いは接戦の連続となったが、シーズン後半から結束力を高めたメンバーは的確な氷の読みを礎に一個ずつ勝利を積み上げた。負ければ来季のミラノ・コルティナ五輪への道が途絶えるロコ・ソラーレとの決勝も先行を許しながら粘り腰を発揮して逆転勝ち。最後はメジャー計測の末に劇的勝利を収め、王座奪回に成功した。会場にも足を運んだ土屋三千夫町長は「優勝カップを手に来て頂いてありがたい。見ている人も勇気づけられた。町民を代表してお礼を申しあげたい」と2位で3連覇を逃した前回の雪辱を果たしたメンバーをねぎらった。
五輪に出るため中学の体育教員を辞め、氷上のチェスに打ち込む37歳の小泉は「前回優勝してから勝てなくて苦しい時間を過ごしてきました」と苦難の時を振り返り、「上を目指して戦えることをうれしく思っています」と人生を懸けた夢に挑める喜びをかみ締めた。
次なる戦いは3月末からカナダで開催される世界選手権で、日本の五輪切符獲得にチャレンジ。さらに9月には北海道・稚内での日本代表選考会が控える。18年の平昌五輪を経験している最年長40歳の山口は「成長度は爆上がりしてます。お互いが足りないところを補う。いいチーム構成」。V字回復の勢いを持続したまま大事な勝負をものにしていく!