野球の第4回県知事杯争奪「プロ・アマドリームトーナメント」は29日、長野オリンピックスタジアムで1回戦2試合が行われた。JABA選抜(県野球連盟)は11―1の7回コールドでBC信濃に大勝、初参加の西武3軍も7-0の8回コールドで松本大(関甲新学生野球連盟1部)を圧倒し、きょう30日の決勝へ駒を進めた。
▽1回戦
BC信濃
100 000 0―1
244 010 X―11
JABA選抜
(7回コールド)
【信】佐野、貫太朗、中川、山田-佐和田
【J】金井、佐渡、井関―原、宮川
▽三塁打=樫山(J)
▽二塁打=大輔(信)山崎、宮川(J)
狙いどおりに仕留めた。0―1で迎えた1回2死満塁。JABA選抜の6番・花岡大輔(千曲川ク)はカウント3-1と有利な状況となり、「とにかく甘くきたボールをしっかり振り切ろう。いい場面が来た。早く逆転したい」と集中力を高めた。制球に苦しむ相手先発左腕の5球目は、望んでいた甘い直球。ライナーでセンター前へ打ち返すと2者が還り、逆転に成功した。
守りのミスから先制点を許し、漂っていた嫌なムードを一掃。県野球連盟6チームから集まったナインは元気になり、2回は5番・樫山瑠(信越ク)の右翼線3点三塁打、3回は4番・山崎誠人(佐久コスモスターズ)の左翼フェンス直撃2点二塁打などで4点ずつを加え、序盤で大勢を決した。
殊勲の花岡は社会人5年目の内野手。2大ドーム出場に照準を合わせる千曲川クの副主将となった今季に向け、引っ張り込む傾向があったこれまでの打撃を反省し、「強引にならず、しっかり振り抜く」スイングを意識してきた。この日は第2、第3打席ともいい当たりの中飛。「センター方向に打つ打席を重ねることができた。いい内容」と手応えを得た様子だった。
中盤からは積極的にカードを切り、17選手を送り出した辻利行監督。BC信濃を7回コールドで粉砕し、「ナイスゲームですね。目の前のプレーを一生懸命やってくれた結果。社会人野球の意地、プライドを持ちながらいいプレーができた」と笑顔満開だった。決勝は西武3軍との顔合わせ。「初優勝目指して、一丸で頑張りたい」。勢いに乗って社会人勢初制覇を狙う。
▽1回戦
松本大
000 000 00―0
012 000 22X―7
西武3軍
(8回コールド)
【松】宮坂、大塚、小鷹―高地
【西】冨士、三浦、浜屋―龍山
▽三塁打=斎藤(西)
▽二塁打=仲三河、ラマル(西)
🥎‥3連覇が懸かっていた松本大は投手陣が11安打を浴び7失点、打線も無安打と沈黙して零敗。BC新潟時代の同僚・青木智史監督率いる西武3軍に歯が立たず、清野友二監督は「何もできなかった。もっとできると思っていたので」。相手に同年代の選手が多数出場していたこともふがいなさを増幅させた。3回3分の2、3失点で降板した先発・宮坂魁を救援した左腕・大塚舜生は、気迫の投球で5、6回を無失点に抑えたが2巡目に入った7回に2失点。「低くストライクゾーンに投げる意識で練習してきた。最近、形になってきている」と手応えを得た一方で、「(2巡目は)もっと考えていかないと」と配球面を課題にあげた。「4番・三塁」で主将の藤田洸は「上武大や白鷗大もレベルが高い。きょうみたいな投手がいる。打ち崩していかないと。この一週間で一から見直したい」と、たっぷり味わった悔しさを4月5日に開幕する春季リーグ戦につなげるつもりだ。