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スポ信EX第33回:社会人⚾信越ク日本選手権出場を逃す

2024年9月22日 | お知らせ, スポ信EX

 社会人野球日本選手権最終予選北信越大会は最終日の22日、佐久総合運動公園野球場で決勝が行われ、信越ク(長野市)は3-9でバイタルネット(新潟)に敗れ、2連覇を逃した。先制を許した直後の3回に4連打で2点を奪い一度は逆転に成功したが投手陣が踏ん張れなかった。

3回、信越ク・大川は勝ち越し適時打を放ちガッツポーズ

▽決勝

バイタルネット001 220 202―9

信  越  ク002 000 010―3

(バ)江村、永島、斉藤―菅井

(信)佐渡、大島、酒井大、宮野―原

🉀浪川(バ)大川(信)

 もう一押しが足りなかった。2個のバント処理ミスから先制を許した直後の3回。信越クは1死から樫山瑠、山田義喜の連打を足場に百目鬼浩太の左翼線二塁打で追いついた。バイタルは早くも継投策に出たが大川陽大は右前適時打。1番からの4連打で逆転に成功しなお一、三塁。さらにリードを広げたかったが中道大波は遊ゴロ併殺で流れは止まった。

 先発を託された左腕・佐渡俊太は8回途中まで投げた準決勝に続く連投となったが粘りの投球。4回に2点失い再逆転を許し、5回は2死を取り右打者を迎えたところでスイッチ。だが、2番手の大島瑠綺が誤算だった。連続四球から7番打者に右中間三塁打を浴び2点を献上。相手はさらに勢いを得てその後も長打を絡めてリードを広げ、逃げ切りを許してしまった。酒井仁汰監督は「5回の2失点が痛かった。僕の起用ミス。うちは5点以上取られてしまうと(苦しい)」と中盤で後手に回った展開を悔やんだ。

 日本選手権で初戦突破した昨シーズン終了後、現役を引退すると指揮を託された27歳の青年監督。企業チームを倒すことに執念を燃やし、1年目はナインに「みんな同じ方向に向く」ことを求めながらチームづくりを進めてきた。6月の都市対抗予選は2次初戦で敗れた。8月のJABA長野大会が1次リーグ全敗に終わると、課題として出た守りを再構築。日本選手権最終予選は決勝まで駒を進めたが、連覇は果たせなかった。

 試合後、北信越地区で唯一の専属応援団に感謝を伝えた主将の百目鬼。「きょうも四球とミスから失点した。そこですね」と克服しきれなかった課題を受け止めた。今シーズンはこの日で終戦。来季の陣容は未定だが、働きながら白球を追う信越クの挑戦は続く。