社会人野球のJABA長野大会は第4日の11日、長野オリンピックスタジアムほかで1次リーグが行われた。Aブロックの信越ク(長野市)は東邦ガス(愛知)に0-5と敗れ、3戦全敗で終わった。
▽1次リーグ
信越ク(3敗)
000 000 000-0
000 200 21X-5
東邦ガス(2勝1敗)
信 酒井大、荻原-原
東 吐前、小椋、吉田-氷見
真夏のオリスタの陣は全敗で終わった。決勝トーナメント進出の可能性が消滅した上で臨んだ最終戦。信越クは地元ファンに勝利を届けるため奮闘したが、自分たちで崩れた。走者を二塁に進めた2,3回の先制機を逃すと粘り強くアウトを重ねていた先発・酒井大輝の頑張りをバックがフイにした。4回1死、連打で二、三塁のピンチを招くと7番打者の強い三塁よりのゴロを小池充が捕れず2者生還(記録は失策)。それでも5回2死満塁、6回1死一、二塁と好機を築いたがあと一本が出ない。7回は無死一塁から扇の要の原雄士がバント処理を誤って(記録は内野安打)傷口を広げた後に2点を失い、大勢は決した。
長野大会はこれまで4月に開催されてきた。シーズンインして間もないため、信越クは苦戦を強いられてきた。だが、今回は夏でチームは仕上がっているはずだったが、3戦とも守りで綻びが出て企業チームに屈した。今季から指揮を執る酒井仁汰監督は「ミスしても勝たせてくれるチームとはやっていない」と高いレベルでの挑戦を踏まえた上で、「打つだけ、投げるだけなら負けないが、チャンスがチャンスと思ってない。慌てず、冷静にいれるか。弱いチームの典型」ともどかしげだ。それでも仕事との両立で白球を追うクラブチームとして四半世紀、全国舞台でも勝ってきた歴史を持つだけに「一番仕事をする社会人チーム」という自負心もある。
残された目標は9月下旬、2年連続切符獲りの懸かる日本選手権の最終予選(佐久)。27歳の青年指揮官は「最後の予選で泣かないでいいように。どこまで奮い立てるか。負けないためにどうやる」とナインに視線を注ぐ。
4番・遊撃の攻守の柱、百目鬼浩太主将は「歯が立たない訳じゃない。チームとしていろんなところを詰めていく1カ月。持ってる力を出すために、自信を持って臨むために」と前を向いた。