高円宮賜杯全日本学童軟式野球大会県予選は16日、セキスイハイム松本スタジアムで準決勝、決勝が行われた。塩尻BBC(中信)とTeamN(北信)の顔合わせとなった決勝は、15-1の5回コールドで塩尻BBCが大勝し、初優勝。8月15日から東京・明治神宮球場ほかで開催される全国大会出場を決めた。準優勝のTeamNは9月に埼玉県で開催されるGasOneカップ学童軟式野球大会への出場権を得た。
▽準決勝
TeamN 10-5 飯田ファイブスターズ
塩尻BBC 12-0 松本ライオンズ
▽決勝
TeamN 100 00-1
塩尻BBC 760 2X-15
(5回コールド)
N 小島、風間、佐藤、西川-佐藤、風間、佐藤
塩 西村、五島、小松愛-山下
強い。長短19安打で15点。塩尻の野球キッズが前日15日の準々決勝から3戦連続のコールド勝ちで初の全国切符を獲得。少年野球を指導して21年目のベテランで2017年のチーム結成時から指揮を執る中山清監督は「まさかここまで打つとは思わなかった。子供たちが一生懸命やってくれたのが一番。やつらがやってくれたな」としみじみと喜びをかみ締めた。
後攻で臨んだ決勝は初回に1点先制されたが動じない。その裏、主将の小松愛翔から始まる打線は4連打であっさり逆転し、相手の先発右腕をKO。その後も攻勢を緩めず、打者11人で大量7点をもぎ取った。2回も集中力を保ち、早々と先発全員安打もマークすると打者10人で6点を追加。大量リードを奪うと無失策のバックに支えられた3投手の継投で追撃を許さず、最終6回を待たずに決着をつけた。
塩尻市内3チームから集まった23選手で編成。1月末から始動した今季も集まれるのは月2,3回程度だったが所属チームで昨季から主力だった者が多かった。経験値の高いメンバーに中山監督は「まずは打つこと。子供たちは好き」と野球のだいご味を伝えることを大切にした。その上で「大振りせず、センターに返す」基本を徹底させ、「何があるか分からない。最後まで走る」姿勢を植え付けた。今大会のナインは、ストライクを逃さず積極スイングでセンター中心に低く鋭い打球を打ち返し、常に次の塁を狙い続けた。「全国出場」の共通の目標に向かって、試合ごとに結束も増し、指揮官も「ここに来てチームになったかな」と目を細めた。
金メダルを胸に誇らしげにダイヤモンドを一周したナイン。小松愛主将は「やってきたことを出せた」と振り返ると、「チームのみんなと協力して、全国優勝目指したいです」と真夏の大舞台を見据えた。