アカハネ通信

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陽光を浴び始動

 

 3月29、30日に開催される県野球協会主催「第4回県知事杯争奪プロ・アマドリームトーナメント」(オリスタほか)に出場する社会人選抜(JABA選抜)が1日、長野市のNTT更北グラウンドで初練習を行った。これまで社会人は信越クと千曲川クが単独で出場してきたが、今回は県野球連盟に加盟する全6チームから24選手を選抜して臨む。初顔合わせとなったこの日はFedExを除く5チームから選手、スタッフがそれぞれのユニホームで集まり、まず自己紹介、続いて春本番を思わせる陽光を浴びながらシートノック、けん制、打撃練習、投球練習などに汗を流した。

 「JABA」の胸文字が躍るユニホームで登場した辻利行監督は「初めての選抜チーム。意気を感じてやってもらいたい。真剣勝負なので出るからには優勝を目指す。そのつもりで頑張ってもらいたい」と社会人勢初のタイトル奪取を目標に掲げた。最年少20歳の坂口元太捕手(上田ク)は「緊張しますが、いい経験ができます」と他チームの選手とプレーできる貴重な機会を歓迎。最年長32歳の山崎誠人内野手(佐久コスモスターズ)も「今までは蚊帳の外だった。早めのシーズンインになります」と笑顔でバットを振る手に力を込めていた。

 9日に次の合同練習を行い、22日に松本大と練習試合を予定。29日の1回戦でBC信濃と顔合わせする。

グラウンドにそれぞれのユニホームが映える

懸垂幕をバックにフォトセッションに臨む

 

 2月9日まで横浜市で開催されたカーリング日本選手権の男子で2年ぶり11度目の優勝を飾ったSC軽井沢クのリード小泉聡、サード・スキップ山口剛史、フォース柳沢李空が20日、軽井沢町役場を訪問した。高校生のセカンド山本遵は欠席。

 国内初のアリーナでの開催となった横浜BUNTAIでの戦いは接戦の連続となったが、シーズン後半から結束力を高めたメンバーは的確な氷の読みを礎に一個ずつ勝利を積み上げた。負ければ来季のミラノ・コルティナ五輪への道が途絶えるロコ・ソラーレとの決勝も先行を許しながら粘り腰を発揮して逆転勝ち。最後はメジャー計測の末に劇的勝利を収め、王座奪回に成功した。会場にも足を運んだ土屋三千夫町長は「優勝カップを手に来て頂いてありがたい。見ている人も勇気づけられた。町民を代表してお礼を申しあげたい」と2位で3連覇を逃した前回の雪辱を果たしたメンバーをねぎらった。

 五輪に出るため中学の体育教員を辞め、氷上のチェスに打ち込む37歳の小泉は「前回優勝してから勝てなくて苦しい時間を過ごしてきました」と苦難の時を振り返り、「上を目指して戦えることをうれしく思っています」と人生を懸けた夢に挑める喜びをかみ締めた。

 次なる戦いは3月末からカナダで開催される世界選手権で、日本の五輪切符獲得にチャレンジ。さらに9月には北海道・稚内での日本代表選考会が控える。18年の平昌五輪を経験している最年長40歳の山口は「成長度は爆上がりしてます。お互いが足りないところを補う。いいチーム構成」。V字回復の勢いを持続したまま大事な勝負をものにしていく!

左二人目から小泉、土屋町長、柳沢、山口

県庁で展示中の天皇杯

 

 長野が初の4連覇で最多11度目の優勝を飾った第30回全国都道府県対抗男子駅伝(1月19日、広島市=7区間48㌔)で授与された天皇杯が21日まで県庁本館1階ホールで展示されている。長野が自ら持つ大会記録を5秒更新する2時間16分55秒の大会新で全国に「駅伝王国」の実力を知らしめた圧巻のタスキリレー。これを評価した県からの要望に県陸協が応え、初めて実現した5日間のお披露目だ。特製ケースの中で、県選手団のサイン色紙、快挙を伝える新聞の号外を両脇に持ち回りの天皇杯が輝きを放っている。

21日まで展示中

 

 天皇杯は東京六大学野球、柔道、サッカー、軟式野球の全日本大会、国民スポーツ大会などでも授与されている。全国男子駅伝は2010年の第15回大会から贈られている。銀製で皇室の象徴である菊のご紋章が刻まれた杯は特別感たっぷり。日本陸連も、次回大会の開会式に返還するまでの保持期間にさまざまな規定を定めている。とりわけ保管は、銀行・信託会社または確実な金庫とし、公開は十分な警備を義務付けている。県庁では9~16時までの展示中は入り口に立つ警備員が目を光らせ、時間外は場所を移し万全を期している。県陸協はかつて貸金庫、現在は事務局内の金庫を利用している。ただ、ひとたび優勝すると優勝旗や他のカップなどワンボックスカー1台分もの賞杯、賞状を持ち帰る。さらに前回覇者に贈られるレプリカもあり、関係者にとって増え続ける「日本一の証し」は頭の痛い問題となっている。

 そこで、一計。ヒントとしたい施設が京都市にある。全国高校駅伝の発着地・たけびしスタジアム京都(西京極陸上競技場)の近くに監督会議を開く京都市市民スポーツ会館があり、その1階に「京都スポーツの殿堂ホール」がある。京都市は平成22年度から「京都スポーツの殿堂」事業をスタートし、吉田義男さん(野球)、釜本邦茂さん(サッカー)、山口良治さん(ラグビー)、野口みずきさん(陸上)らさまざまな競技で活躍した出身、拠点を置いたトップアスリートを「殿堂入り」として表彰。ゆかりの品が同ホールに展示されている。B1・京都ハンナリーズの拠点、関西学生野球のメッカも近くにあり、立地も良い。

 98年冬季五輪の成功後、プロのサッカー、バスケットボールのチーム、大相撲も身近になりスポーツに関心を持つ信州人は増えている。誰もが足を運べる場所に、広く信州スポーツの牽引者の活躍を追体験できる殿堂があれば、と思う。3年後に国民スポーツ大会開催を控える今、チャンスなのだが。

京都スポーツの殿堂ホール